鉄骨構造

鉄骨構造とは、建築物の躯体に鉄製や鋼製の部材を用いる建築の構造のこと。鉄骨造、S造、S構造とも呼ばれる(Sはsteelの略)。また、近年ではほとんど鋼材を用いるので、鋼構造と呼びかえることも少なくない。特に断りがなく鉄骨構造という場合、一般的には重量鉄骨ラーメン構造を指す。

鉄骨構造の特徴

自由な間取り ラーメン構造の場合はブレースや耐震壁が不要であるため、間仕切りのない、広々とした空間を作ることができ、リフォームも容易である。
施工品質が均一化している 徹底した品質管理のもとに主要部材が生産されるため、品質のばらつきがなく、高い精度を有している。また、職人の技能に左右されることがなく高品質の施工が実現出来る。
工期が短い 工場生産の比重が高いため現場作業が軽減され、工期の大幅な短縮を実現している。ただし、工場での計画も含めた全体では期間短縮になるとは限らない。
耐火性能 構造材が不燃物なので火事に強いと誤解されるが、鉄骨は摂氏550℃程度で急激に強度が失われるので、消火に手間取ると一気に建物が倒壊する危険性を持っている。木造は火事に弱いと考えられているが、火で焼かれても柱の表面が炭化するのみで内部まで完全に燃えるには長時間かかるので、短時間に建物全体が崩壊するというケースは少ない。このため鋼材には耐火被覆を施すのが一般的である。ただし火災保険料は鉄骨の方が安いため、統計上は木造住宅は火災の危険性が高いと考えられる。
断熱性 木造に比べ約350倍断熱性が低いため、外壁を厚くする外断熱工法が良いとされる。