木の種類

常緑針葉高木。スギとともに日本の主要な造林樹種。細かな年輪が美しく、特殊な香気を放つ。加工も容易でくるいも少ないなど、世界でも最もすぐれた針葉樹といわれる。秋田スギ、青森ヒバとともに日本三大美林のひとつに木曽ヒノキがある。
常緑針葉高木。西欧の「石の文化」に対して、「木材文化」といわれる日本の文化を支えてきた有用樹種である。縦(繊維方向)に加わる力に対して強く、木理がまっすぐである事や乾燥や加工がしやすいという点で、建築用材として柱などに適用している。
常緑の高木または低木。海岸の防風林として広く造林されたことや、荒地にも根付く先駆的な樹種のため、一般に海辺に近い処で見られる。肥松はもともとは樹種ではなく、老木の根に近い部分からとれる脂の多い材の事である。昔から家の床の間の地板、棚板、床框に利用されてきた。
落葉広葉樹。ケヤキの語源「けやけき(きわだった)木」といわれる。心材は黄褐色、辺材は淡黄褐色で、その境界がはっきりしている。弾力に富み、特有の美しい木目は、建築材・家具材などで広く重用される。
山桜 落葉高木。ヤマザクラと称するものはシロヤマザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラの三種に区別される。材は均質・緻密で、中庸からやや重硬。器具、家具、建築内装材、機械、楽器、薪炭などに用いられる。
落葉高木。中国原産で、古くから台湾、日本、韓国などで植栽されている。日本では、この樹に「延寿」という漢字があてられ、病魔を払い、寿命を延ばす木として古くから親しまれている。昔から床柱や床カマチなどの建築装飾材として珍重されてきた。
米松 常緑針葉高木。年輪の密な材はピーラと呼ばれて歓迎され価格も大幅に上がる。耐朽・保存性は高い。寸法安定性・加工性能・釘着性能・接着性能といった二次加工用材として必須の特性を備えている。現在の日本の都市部の住宅用構造材のうち桁関係はほとんどこの米松が使われている。北米から輸入される主要木材。
米栂 常緑高木。材は白色から淡褐色の軽軟である。乾燥すると無臭で変色しない。柱や防腐土台など建築構造材、箱材、建具、内装材等広い用途がある。 現在の日本の都市部の住宅の柱はほとんどこの米栂を利用している。北米から輸入される主要木材。
米檜葉 常緑針葉高木。匂いや色が日本のヒバによく似ていることから「ベイヒバ」と名づけられた。特有の芳香があり、腐りにくい。加工性や材の安定性、腐朽性に優れる。 建築材、内装材、船舶材、木型、などに使用される。北米から輸入される主要木材。
赤松 常緑高木。木材としての経済林だけではなく、防風林、土砂防止林として造林されている。余談だが、松竹梅は、日本人の祝い事に必ず登場する。そして、最も上位はマツ。それは、日本人好みの非対称の樹形の美しさと四季にかかわらず、緑を保つ姿、そしてまた、荒れ地に根を張る生命力に強いあこがれを抱いたからではないだろうか。